スマホ依存の対策:やめられない習慣は、置き場所から変える
Quiet Wall ·
スマホ依存は病名ではないが、やめにくい習慣であることは確かだ。意志の力より置き場所を変える対策、iPhoneの機能とアプリ、空いた時間の埋め方まで。
スマホ依存とは
多くの場合、自分で選んでいる気がしなくなった習慣のことだ。決めたつもりもないのにロックを外し、20分が過ぎ、置いて、1時間後にまた理由もなく手に取る。
「スマホ依存」は日常の言葉で、病名ではない。精神科の診断基準DSM-5にも、WHOの国際疾病分類ICD-11にも、スマホ依存という病名はない。ICD-11に載ったのはゲーム障害で、スマホそのものではない。
病名ではないからといって、習慣が軽いわけではない。ほとんどの人にとって、抜け出す道は治療ではなく暮らしの中の工夫にある、ということだ。睡眠や仕事、まわりの人との関係にはっきり響いているなら、医師やカウンセラーに相談するのがいい。日本では2011年に、久里浜医療センターが国内で初めてネット依存の専門外来を開いている(開設した医師による記事)。
やめられない理由
- いつも手の届くところにある。風呂場にまでついてくる習慣は、ほかにない
- 昔は空いていた隙間を埋める。レジの列、電車、CMのあいだ
- 入っているアプリの多くは、また開かせるように作られている
- きっかけがどこにでもある。退屈した瞬間、会話の切れ目、手が空いたとき
意志の力は、この4つと一日じゅう同時に戦っている。がんばるより環境を変えるほうが先に進みやすいのは、そのためだ。
「治し方」は、置き場所から
- 寝室の外で充電し、目覚ましは時計にする
- 食事中と仕事中は、かばんの中か別の部屋に置く
- 人からの連絡以外の通知を切る
- いちばん手が伸びるアプリをホーム画面から外す。消して、ブラウザで使うのもいい
- アクセシビリティの「カラーフィルタ」で画面をグレイスケールにすると、見ていてつまらなくなる、という人もいる
どれも、スマホを手に取ることを、反射から自分で決めることに戻すためのものだ。どれも、何かをずっとやめるわけではない。
空いた隙間に、何を置くか
習慣が残るのは、それが埋めている隙間が居心地悪いからだ。隙間からスマホを取り除いても、居心地の悪さは残る。だから、代わりに何を置くかを先に決めておく。散歩、本を1ページ、人との会話、あるいは何もしないこと。
何もしないことは、いちばん飛ばされやすいが、習慣の根にいちばん近い。隙間を数分だけ空けたままにしておくのは、スマホのせいでほとんどなくなった時間を、取り戻す練習になる。
対策アプリ
- iPhoneのスクリーンタイムでは、「許容時間」でSNSやゲームのアプリを使う時間を決め、「スクリーンタイムのスケジュール」で使える時間帯を決められる
- アプリを開く前にひと呼吸置かせるアプリや、決めた時間だけブロックするアプリもある
- Quiet Wallは、空いた隙間のためのタイマーだ。リマインダーが届いたら、スマホを部屋の反対側に置いて、壁を見つめる。音が呼び戻してくれる
決めたあとも、手は伸びる
やめると決めてからも長いあいだ、手は習慣でスマホに伸びる。それは失敗ではない。気づいたら、置く。大事なのは、気づくことのほうだ。
スマホ依存は病気?
日常の言葉で、病名ではない。DSM-5にもICD-11にも、スマホ依存という診断はない。ただ、睡眠や仕事に響いているなら、医師に相談するのがいい。
スマホ依存の対策は?
意志の力より、環境を変える。寝室の外で充電する、通知を減らす、よく開くアプリをホーム画面から外す。空いた時間に何をするかも先に決めておく。
関連記事
- デジタルデトックスとは:やり方と、効果がないと言われる理由――デジタルデトックスとは何か、どう始めるか、そして「効果なし」と言われる理由。週末まるごとの計画より、毎日10分の何もしない時間のほうが続く。