何もしない時間のつくり方:10分と、壁がひとつあればいい
Quiet Wall ·
何もしない時間は、思っているより難しい。あえて何もしないとはどういうことか、オランダ語の niksen、そして10分と壁ひとつで始めるやり方。
何もしないとは
画面の前で休むことでも、瞑想でも、昼寝でもない。何も足さない時間のことだ。スマホも、ポッドキャストも、やることも、技法もない。座るか、窓の前に立つかして、その時間を何かで埋めずに過ごす。
何でもないことのように聞こえる。けれど多くの人にとって、一日でいちばん難しい10分になる。
ぼーっとする時間との違い
「ぼーっとする時間」も、ほとんど同じものを指す。ただ、ここで言う何もしないは、テレビを眺めながらぼんやりすることではない。何も流れていない部屋で、ぼんやりすることだ。
オランダ語の niksen
オランダ語には、何もしないことを指す言葉がある。niksen だ。ジャーナリストのオルガ・メッキングが2019年4月にニューヨーク・タイムズに書いた記事で広く知られるようになり、のちに本にもなった。
同じ年の春には、アーティストのジェニー・オデルが『How to Do Nothing』を出している。日本語版は2021年に早川書房から出た『何もしない』だ。じっと座ることより、注意を奪うように作られたものから、注意を取り戻すことについての本だ。
なぜ難しいのか
一日の隙間には、いまはどれも、埋めるものが用意されている。レジの列、バス、お湯が沸くまで。どれも昔は何もない1分で、いまはどれもスマホの1分だ。
だから、やってみて最初に気づくのは、何かしたいという気持ちだ。1分たつと、手が何かを持ちたがる。5分たつと、急に確かめなければならないことが次々に浮かぶ。それはやり方が間違っているしるしではない。何もしない時間が相手にするのは、まさにその気持ちだ。
やり方
- スマホは別の部屋に置くか、この部屋の反対側に伏せて置く
- 見るものの少ない場所に座る。何もない壁がいちばんいい
- タイマーをかける。時間を確かめなくて済むように
- 何も足さない。音楽も、本も、何を考えるかの予定も
- 何かしたくなったら、その気持ちはそのままにして、その場にいる
何が起きるか
たいていは、考えごとだ。思っていたより多く、順番もなく浮かぶ。そのあと、ほとんど何も起きない時間が来ることも多い。終わると、座ったときより落ち着いている。最初から最後までそわそわしたままの日もあるが、それも同じ1回だ。うまくやるべきことは、何もない。
どれくらいの頻度で
10分を、続けられる時間に。仕事のあと、夕食の前、午後の最初の隙間。月に一度の長い時間より、ほとんど毎日の短い時間のほうが、目的に近い。何もない1分を、もう一度ふつうのことにするのが目的だからだ。
何もしないためのタイマー
Quiet Wallは、まさにこのためにある。リマインダーが届いたら、一度タップして、スマホを部屋の反対側に置き、何もない壁を見る。音が呼び戻してくれる。ガイドの声も、技法も、覚えることもない。
何もしない時間とは?
画面も音もやることもなく、何も足さずに過ごす時間のこと。オランダ語では niksen と呼ばれる。
何もしない時間はどうつくる?
スマホを手の届かない場所に置き、見るものの少ない場所に座り、タイマーをかけて、終わるまで何も足さない。最初は10分でいい。
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